パラス・デ・レイ
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パラス・デ・レイ
最近、宿にトイレが男女各1個ずつしかないことがあり朝のトイレがゆっくり出来ないのが悩みです。どうしてシャワーが3つあってトイレが1つなのか。
それはさておき、今日は24キロ先の町を目指します。昨日に引き続き20キロオーバーの道のり。足の痛みが不安要素ですがなんとか乗り切ります。というのも、私達の予定は今後大幅にペースダウンするのです。理由はサンティアゴコンポステーラでボタフメイロという大香炉を振り回す儀式を見るためです。年に数回の決められた日と、大型献金があった日など行われているこの儀式。巡礼者の汗くさい匂いを吹き飛ばすためだとか。私達はスタート時ボタフメイロがいつ行われているのかを知らなかったのですが、たまたま調整すれば見に行ける日程だということが途中で判明し、これは是非到着の日にみたい!という諭さんの希望もあって、この後は特にゆっくり進むことにしました。到着日から逆算すると全行程で38日になるので、長距離の行程のところを自分達のペースに調整してここまで来ました。
サンティアゴコンポステーラに近づけば近づくほどアルベルゲの競争率は高くなるので、短い距離で早く着いて、安心して行きたいという私達。明後日からは20キロ以内の行程なので、今日、今日を乗り切ればあとはもう少しの頑張りです。
アルベルゲを出て、教会の前を通り、歩いて行こうとすると立往生する人影が、どうやら黄色い矢印が見当たらない様子。
私達もてっきり巡礼路は教会の前を通る(ことがほぼなので)と思っていたのですが、どうやら道を間違えてしまったようです。
みんなでおろおろしていたのですが、思い切ってガイドブックを開くと、巡礼路は昨日来た道を少し戻り川沿いを行くという記載が。無事、巡礼路を見つけることができました。朝から迷子です。
巡礼路は今日もアップダウン。この辺りの地形なのでしょう。なだらかな坂、急な坂ととにかく坂道。
調子が悪い私の足は、どんどん運びが遅くなっていきます。何度も何度も休憩しながら、泣き言を言いながらも諭さんに慰められ、約7時間。なんとか歩き切ることができました。
朝霧が出ていた空も晴れてきて、アルベルゲについたころには半そでで歩ける暖かさに。ようやく天気が回復して来ました。
さっそくシャワーを浴びて、洗濯と思うのですが、今日は身体が言うことを聞かず。
一時間してようやく動く気力が出てきました。
無事に溜まっていた汗くさい洋服達も洗濯できました。
買い物は遅くなってしまったのですシエスタが終わる5時に行くことにして宿でのんびり。アルベルゲのそばの教会に行ったりしました。
そういえば今日は、巡礼中にバルの前を通りかかった時ピザのお持ち帰りをしてるおじさんがいて、お、すごいなーどこで食べるんだろうって言ってたら突然、おじさんがこれ食べないか?と差し出してきました。どうやら食べきれないから持ち帰ったけど、やっぱり邪魔になるので良かったら。とのこと。お昼を食べた直後だったものの、ありがたく頂いちゃいました。でも座るところが近くになくて、なんと食べ歩きピザ。まだ温かかったので美味しくいただきました。
夕食の時間になって、作っていると巡礼者の1人が、君たち本格的な料理をしてるね!写真とってもいいかい?と興味津々。本格的といっても今日は玉ねぎと人参とひき肉とトマトソースでミートソースパスタを作ったのでただひたすら刻んでいただけだったのですが、やっぱり自炊をしているのは珍しい顔をして見られます。
でも限られた食材、限られた調理器具でやらなければならないので困ります。今日の宿はなんと木のまな板がカビだらけ!とてもこれを使う気になれず、いらないビニール袋の上で柄が壊れかけている包丁で必死に刻みました。
そんなこんなで今日もお腹いっぱい。明日からは少し休憩ペースなので、身体を休めていきたいと思います。
(ここまで来たよ!)