ムシア
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ムシア
今日は寝坊せず起きることが出来ました。いつもよりちゃんと朝食も食べて、準備は万端です。
今日はついに海の町にいきます。サンシャンピエドポーから44日目。ついに海へと辿り着くのです。
アルベルゲを出てから最初はアスファルトの道を歩いていきます。行き先を示すカミーノの標識もすでに30キロを切っています。ムシアまで残すところ約24キロ。
こんなのちょ、ちょろいもんです!
出足はあまり高低差のない道のりだったので、今日はこのままいけばいいなー。と思っていたのですが、歩き始めて2時間程経つと、やっぱり登ったり下ったり。アスファルトの道や林の中を歩いていきます。休憩も取りつつなのですが、最近は10キロ越えるともう辛くなってきます。
最後の頑張りだ!と身体にムチ打ってどうにか歩き出します。
標識の数字が減っていくたびあともうちょっとだ!と自分たちを励まし鼓舞しながら。
昨日アルベルゲでご一緒したごとうさんが諭さんや私の父と同じ年代の方ですが残り2、3キロという地点で私達を抜き去っていきました。朝は私達より遅かったはずなのですが、日々マラソンをされているらしくやっぱり健康って大事だなと実感します。
ちょうどその時に、ひと山越えてついに遠くに海が見えました。ついに、海に辿り着いたのです。
畑にたむろする鳥の姿もいつの間にかカモメにかわり、海がいよいよ近づいているのだとわかりました。
どんどん下って行くと波の音がしてきました。ああ、着いた。と思いきやまた海から離れ、まだもうちょっと歩くようです。
また海辺に近づいて、今度はいよいよムシアの町並みが目に入ってきました。到着です。アルベルゲまでひと踏ん張り。
が、公営のアルベルゲは今日はクローズ。清掃の日だったのか今日だけお休み。運が悪いですね。
すぐ近くの私営のアルベルゲはちょっとしますが、まあキッチンが付いていたので仕方なくそっちにしました。ごとうさんも同じ宿。
今日はせっかくなのでごとうさんも夕食にお誘いして、自炊です。買いだめしていた食材を少しでも減らして明日の30キロに備えて行こうという魂胆です。
夕食の買い物へ行って、そのあと岬にある教会を見に行って海を眺め、お天気が今日はすぐれないので早めに宿に戻りました。
足はもう限界です。明日のために余力をとっておかないといけません。
シャワーを浴びて、マッサージをして、夕食の支度。
諭さんも今日はいつも以上に手伝ってくれたので助かりました。
今日はミートソースパスタ、サラダとバルサミコ酢とガーリックのドレッシング、キウイです。品数は少ないのですがちょっと量が多く、ごとうさんにはヘビーだったかもしれません。(しかも間違えて諭さん用によそったパスタをごとうさんが食べちゃったので余計に)。でもおもてなしに慣れていない私達でしたが、楽しんでもらえたようで良かったです。
私達も以前、韓国人夫婦におもてなしをしてもらったのですが、それを今度はまた自分たちがして、そうやって巡り巡っていくもんだよと、諭さんが教えてくれました。
旅行中いろんな人に受けた優しさは、今度は自分たちが他の誰かに優しくすることで返していきたいなと思います。
諭さんも久しぶりに私以外の人とゆっくりお話出来たので嬉しかったのか、旅の話が止まりませんでしたね。時々こういうリフレッシュも大事ですね。
でもすっかりお腹いっぱいになって、せっかく少し痩せたお腹がまたパンパンです。
まあ明日はその分歩いてきますが。これだけエネルギーを蓄えたので、明日の最後の30キロ頑張りたいと思います!フィステーラ。カミーノの終わり。フィンデカミーノ。ついに巡礼が完結します。